岡山大学公認サークル ダーウィニズム研究会

「農を考える会ダーウィニズム研究会」通称「D研(だーけん)」です。一時「自然科学研究会」に名称変更をしようとしていましたが、部員の話し合いの結果、もとに戻しました。

「牛乳を飲み過ぎると骨粗鬆症になる」は本当なのか

あけましておめでとうございます。D研一回生です。
今回は2019年初の活動&一回生による二度目の発表でした。

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今回のテーマは【「牛乳を飲み過ぎると骨粗鬆症になる」は本当か】です。
その優れた栄養バランスから、長きにわたって学校給食のおともとして親しまれてきた牛乳。しかし十数年前から「牛乳は体に悪い」という意見が書籍やインターネット上で見られるようになっています。その中でも特に目を引くのが、この記事のタイトルにもなっている「牛乳を飲み過ぎると骨粗鬆症になる」という意見。
今回は、それが果たして本当なのか? ということを考えてみました。


「牛乳を飲み過ぎると骨粗鬆症になる」という主張の理由としてよく挙げられるのは、例えば以下のような意見です。

・牛乳はマグネシウム(カルシウムの吸収を促進する)の含有量が少なく、またリン(多すぎるとカルシウムの吸収を阻害する)が多く含まれているため、飲んでもカルシウムを効率よく吸収できない。

・牛乳摂取による急激なカルシウム濃度の上昇は、身体の恒常性によるカルシウムの排出を促進する。また、高たんぱく質でありマグネシウムの含有量が少ない牛乳は、骨からカルシウムが溶けだす「脱灰」という作用を促進してしまう。つまり、牛乳を飲むと余計に体内のカルシウム量が減る。

これらの説に対し、「根拠が科学的でない」と主張する意見も多くみられます。

マグネシウムは他の食物から十分に摂ることができ、またリンも牛乳単体で見るのなら理想的なバランスで含まれている。

・身体の恒常性はあくまで余剰なカルシウムを排出するためのものであり、余計に体内のカルシウム量が減る理由にはならない。また、一日に飲む程度の牛乳の量では脱灰が起こることはない。

書籍やインターネット上には「牛乳は有害である」とする説、逆に「牛乳は体に良い」とする説、どちらも様々な意見が存在しています。結局のところ一番大切なのはどちらかの意見に過度に惑わされることなく、自分で栄養や他の食品とのバランスを考えて、牛乳を飲むことなのではないでしょうか。


次回も一回生の発表になります。どんな内容なのか非常に楽しみです。
それでは、最後までお読みいただきありがとうございました!