岡山大学公認サークル ダーウィニズム研究会

「農を考える会ダーウィニズム研究会」通称「D研(だーけん)」です。一時「自然科学研究会」に名称変更をしようとしていましたが、部員の話し合いの結果、もとに戻しました。

生物と数学

こんにちは。ダーウィニズム研究会です。今日は少し理学部寄りの、数理生物学から分かる面白い数式をご紹介します。

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生き物はどんな風に増え、そして個体数をキープするのでしょうか。
日本では「ねずみ算」から考える事ができる生物数の推移は、時間に合わせて爆発的に(指数関数的に)進みます。
これを西洋ではマルサス理論とも呼びますが、実際のところ無制限に増えるはずはないので増加率(一定時間に増える数)は次第に少なくなっていくと予想されました。
そうして作られたのが、高校生物ではお馴染みの曲線、ロジスティクス方程式。環境収容力一杯になるとそれ以上は増えなくなる、緩いS字カーブを描く曲線です。(下図は第一学習社セミナー生物より引用)

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今回の発表では式の形も詳しくご覧に入れましたが、それはこの数式を驚くべき事に利用していたからです。
その驚くべき事とは…そう、人工知能、AIの脳みそを作ること!!
犬の写真を例に、AIが犬を見分ける方法を考えると、まず大量の犬の写真を見て犬というものの共通点をピックアップします。
十分に“学習”した状態で未知の写真を見せると、ロジスティクス曲線を介して、「共通点(時間の代わり)が多いほど犬である確率(個体数の代わり)が上がり、100%で確率上昇は止まる」という考察を行うわけです。
類似の関数でもAIの判断アルゴリズム製作が試みられていますが、初めは生物のグラフのために発明されたものが使われていたのです。
生き物に近い知能の誕生は生き物そのものの行動アルゴリズムの探究に懸かっているのでしょう。
お読み頂きありがとうございました。