岡山大学公認サークル ダーウィニズム研究会

「農を考える会ダーウィニズム研究会」通称「D研(だーけん)」です。一時「自然科学研究会」に名称変更をしようとしていましたが、部員の話し合いの結果、もとに戻しました。

骨格標本の作り方と骨からわかること

こんにちは,だーけんです。
今回のテーマは「骨格標本の作り方と骨からわかること~鎖骨を持つ哺乳類と持たない哺乳類~」です。

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 動物の骨を比べると多くのことがわかります。

 例えば,人間の首の下のあたりには鎖骨がありますが,鎖骨はすべての哺乳類がもっている骨でしょうか?実は,鎖骨をもっている哺乳類もいれば,もっていない哺乳類もいます。

 例を挙げると,サル,モグラ,コウモリ,ネズミなどは鎖骨がありますが,イヌ,ウマ,ウシなどは鎖骨が退化してなくなっています。

 これには,前肢の使い方が深くかかわっています。鎖骨を持つ哺乳類には前肢を歩行以外(ものを掴むなど)にも使うという共通点があります。一方,鎖骨を持たない哺乳類は前肢をほとんど歩行のみに使います。
 
 身体の構造についてみると,鎖骨を持つ哺乳類は,前肢が鎖骨を介して体幹とつながっています。ところが,鎖骨を持たない哺乳類は,前肢が筋肉のみで体幹とつながっています。

 これらのことが関係して,鎖骨を持つ動物は,鎖骨があることにより,前肢の広い可動域の確保と,安定した前肢の動きを得ることができるため鎖骨が残っています。 一方,鎖骨を持たない動物は,前肢の広い可動域や安定性はそれほど必要ではなく,走行時において鎖骨がないほうが都合がよかったために,鎖骨が退化したのです。

 骨について知ってから動物園や博物館にいくと,また違った楽しみ方ができるかもしれないですね。

 それでは読んでいただきありがとうございました。