今回は「じゃがいもは野菜なのか?」というテーマで発表を行いました。
じゃがいもはナス科ナス属の植物で、トマトやナス、トウガラシなどの仲間です。でんぷんが多くあまり栄養のないイメージのじゃがいもですが、実はミネラル・ビタミンやポリフェノールなど様々な栄養素を含んでいるのです。
さて、ここからが本題です。農林水産省は「生産分野における野菜の定義」として
1.田畑に栽培されること
2.副食物であること
3.加工を前提としないこと
4.草本性植物であること
(農林水産省ウェブページ
という四つを挙げており、この定義においてはじゃがいもは野菜(根菜類)として分類されています。植物として見たじゃがいもはれっきとした野菜であると言うことができそうですね。
しかしその一方で、文部科学省が発表している「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」では、じゃがいもは「いも及びでん粉類」に分類されています。これは食材を成分、つまり栄養価から分類したものなので、食べ物として見たじゃがいもは野菜と言うことはできなさそうです。
「野菜」というものの定義は意外と曖昧で、それぞれの分野によっても異なるので、共通的な定義は(少なくとも日本では)存在しないようです。例えば生産の場や園芸学的な分野では「植物の特性や栽培の観点」から、栄養学の分野では「食べ方・消費形態、栄養素」などから定義や分類が行われています。
その関係で、じゃがいもは「野菜」という側面と「野菜でない」という二つの側面を持つちょっと不思議な食べ物だと言えそうですね。
それでは、最後までお読みいただきありがとうございました!